2002年 タウン情報くまもと 9月号

いろんな人たちと影響しあうことで
自分の思いを語りだせると思う。

「何かでっかいことをやろうとウズウズしている若者や、逆に今の自分には何が出来るんだろうと踏みとどまっている若者をつないでいきたいんです」と、強い目で一言一言を確認するように話す彼は、熊本を盛り上げようと立ち上がったプロジェクトであるKP(KUMAMOTO PRODUCE)のイベントの1つ、「がむしゃら!」のリーダーである。「がむしゃら!」は、全国各地から約300人の若者が集い、「自分の可能性を広げる仲間を創る」ために、8月末に国立阿蘇青年の家で開催された。

「人と出会わずに自分の生きる道なんて分からないですよね」と話す彼自身、将来どうするののかはっきり決めていないらしい。みんなと一緒になって、より沢山の人と出会って語り合い、何かをつかもうともがいている最中なのだ。至極単純なことだけど、なぜか今の若者に一番かけているよな気がする「人との語り合い」にあくまでもこだわる19歳。同じ世代からは「語らい」を避けられることもしばしばというが、彼がそう思い始めたきっかけはどんなものだったのだろう。

「まさにフツーの高校生活を送っていた」彼が、たまたま「GET21なんかん音と光のカウントダウン」のメンバーとして一役を担うことになったのは、1年生の終わり頃。そのイベントの準備に参加しながら、"たった1人がつぶやいた夢を成功させようと、子ども心を失わず汗を流す大人たち"と出会い、横のつながりしかなかった自分に気がついたことがきっかけになったという。勝手知ったると思っていた自分の町の事さえ本当は何も見えていなかったり、若者である自分の方が夢を見ることを忘れていたり・・・。「夢を忘れない大人、現状に甘んじない大人、そして、「それってムリだよ」とか「やってもムダだよ」と言わない大人ってすごくカッコイイ。そんなカッコイイ人が周りに沢山いることが分かって、自分の目指す大人像が出来上がっていきました」

大学生になった彼は、「全国の若者が、それぞれ自分の町を変えようと立ち上がり、一気にイベントを開催したらどうなるだろう」という夢を描くようになった。そのためには、一緒に活動を起こす仲間に出会えるような、参加型のイベントを開くほかはない。「参加して、周りの人たちと影響しあい、肌で感じて初めて、自分での思いを語りだせると思うんです。過去や結論を教えるのではなく、ヒントを見つけ出せないかなと」。そんな思いが共感を呼び、現実となっていった。

自分だけでは何も出来ない。でも多くの仲間が同じ夢に向かって動けば感動できる。「がむしゃら」に突き進む彼が、一人ひとりのパワーをつなげようと、熊本から発信し始めている。